徒然種々
思いつくままに。
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……から、お借りした設定にて。
現パロ北方楊家将話の続きです。
―――この設定の、耶律休哥。
狼というより、上質の猫という感じです。
血統書付きというのではなく、色んな血統が混ざって偶発的に生み出された白い美猫。瞳は琥珀色で、流れる純白の被毛には薄っすらと、綺麗な縞目模様が入っている。品良く優美な外見をした…根っからの野良猫! 爪の鋭い野生育ち、全く人慣れしていない、誇り高い猫科の野獣(けもの)!
……そゆ感じがします。
撫でていいのは、楊業だけー!
……なぜ楊業ならいいのかっていうと、それは、楊業“は”休哥のだから!
ややR要素ありです。
「…………っ!!」
休哥は確かに、涙を流していた。背後から本来受容するべきでない器官を使って楊業を受け容れて、その巨大な質量と熱い苦痛に喘いでいる。時おり、発作的に引き攣る肩は、やはり抑えきれない嗚咽のゆえ。
流れ落ちる汗で頬と頸すじを濡らし、両眼を兎のように紅くして、ボロボロと止め処なく涙を零しながら、
「………」
しかし、休哥は微笑っていたのだ。
生まれて初めて与えられる“受容の痛み”に耐えて唇を蒼褪めさせながらも、それでもそこにはっきりと笑みの形を刻んでいる。
挑みかかるような、眼差し。
「…、………」
お前は俺のだ、と。
横合いから覗き込んだ楊業に向かって、声なき声で言い放つ。
この上なく扇情的で、凄艶な貌だった。
―――火炎(ほむら)のような、眸。
「おまえ…」
楊業は、茫然と呻いた。
「……加減、出来んだろうが」
ばかもの、と。
思わず言って、そして楊業は休哥の肩へかけた右腕に力を込めた。左で腰を支え、一気に体勢を入れ換える。
「…っ!!」
貫かれたまま、びくんッと大きく四肢を引き攣らせて硬直する相手をしっかり胸へと抱え込む。彼自身のそれと比べれば半ばほどの細さと見える左右の手を、己の肩から背中へと廻させた。
「辛かったら、爪を立てていいぞ」
「ぁ、…んッ、楊、ぎょ……ッ」
「俺の肩を噛んでいたって構わんから、な」
「…っ!!」
出来る限り穏やかに、言いきかせた。
―――この場で出来る最後の、そして精一杯の優しさだった。
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