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休哥、ごめん。
ときどき……自分の中には周期的に、R妄想が沸き立ってくるのですが。
その周期、微妙に……休哥を書きたい周期と、重なっているような? ―――今回は、以前にリクエスト(?)いただいていたせいもあるとは思うのですが!
もうちょっと早ければ、張遼が酷いめに遭うはずでした。
しかし、今回も痛いめを見たのは耶律休哥、でした。
ごめんなさーい……。
という訳で、「裏」にR妄想周期話の「裏・兎」をあぷ。
更に、この折り返し以下に、「onion plus」のsaki 様からお借りした設定の、現パロを。こちらでも、やっぱり痛いめを見ている休哥。……こちらの場合は、いい思いも………しているはず、ですが多分!
「シャワー、借りる」
楊業に抱かれて、気を失って。
ややあって、添い寝する楊業の隣で意識を取り戻した。
休哥が開口一番、くちにした台詞がそれだった。口中に薄く残る血臭を気にしたように、軽く舌先で歯列を舐めている。
「うん?」
楊業は眼を丸くした。
満腹の虎のような様子で、ゆったりと横たわりながら白い髪を緩く撫でていた―――その手を、止める。
「シャワーを使いたい。このままでは帰れん」
「あ、いや―――シャワーぐらい、幾らでも使えばいいが。しかし、」
「終電の時間がある」
言いながら、休哥は太く逞しい楊業の腕を押しのけ、起き上がる。
それを、楊業は止めた。―――咬みしめられ、皮肉の裂けた傷痕が頸すじに赤く刻印されている。
「待て。……時刻としては、もうギリギリだろう。下手に動いて駅で立ち往生するより、今夜は泊まっていけ」
「間に合わなければ、タクシーもある」
引きとめる手をやや疎ましげに払い、休哥はベッドから裸足の踵を下ろした。
立ち上がろうとしたが、
「…っ」
すぐに膝が崩れかかる。しっかりと流れるように筋肉のついた、そのくせ贅肉が無いので酷くほそく映る左右の足が、引き攣ったように慄えた。
しかし、慌てて支えようとした楊業の腕にはすがらず、自身で体勢を立て直した。急ぎ足で、その場を離れようとする。
「おい、待て」
「シャワーだけ、借りるぞ」
休哥は頑なに続けた。
楊業の言葉など、まるで耳に入らぬかのように。
「それはいいが、休哥、ちょっと待て」
「汗を流すだけだ」
「おい、だからな、」
「後は勝手に帰るから―――」
「―――待てと言っているッ!」
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