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徒然種々
思いつくままに。

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…あれ?

 昨日UPさせていただいた、頂いた拍手メッセージへのレス記事。
 何か、変になっていました。……すみません、修正、しまし…た?
 
 
 えと、それで。
 今日は、「onion plus」のsaki 様からお借りした、女性童貫様設定の、小話の続きを。
 UPしました!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 微妙に、前提がR、かもしれません。
 
 
 
 
 

 
 
 これではならぬと、童貫も敢えて愛想尽かしをしてみせたことがある。自分はともかく、先のある彼らにとってこれは為にならぬと考えたのだ。
 もう近づかないでくれとはっきり告げたのだが……彼らの相手をしていて、童貫が耐えがたいほど辛い思いをさせられたのも、怖い思いをさせられたのも、その夜が――これまでのところ――最初で最後だった。
 
 事が済んだあと。 
 蒼白い頬を褥に埋め荒れた呼吸を絶え絶えに吐き出して、文字通り、半死半生の姿で蹲る童貫に向かい、彼らは異口同音に訴えた。
 
 
 本心から厭わしく思われ貴方が拒絶されるなら、黙って従いましょう。
 しかし、そうでないのなら―――二度と、惨い台詞をくちに出してくださるな、本心よりのお言葉でないなら、どのみち決して肯いは致しません。こうして、貴方がお辛いめに遭われるだけのことです。
 
 
 ……童貫も腹を据えて取った行動だったから、もしもこれだけのことだったならば、決して彼らの訴えを受け容れはしなかっただろう。
  
 しかしこの後、もう耐えられぬといった風情で、屈強な、我慢強い男の眼から噴き零れていく涙を見せられて。挙句、本心でもないのに別れるとこれ以上言い張られるなら、このまま貴方を全将兵の前に引きずっていって、其処で腕づくで犯してやると脅されてしまうと、もう屈しない訳にはいかなかった。
 
 性的な関係の強要は、重科。
 
 ある程度の事情は斟酌されるが、死罪になることも多い。だから―――本心を偽って拒むなら強姦してやる、衆目の集まる前で、誰にも庇いようのないくらい明らかな罪人になってやると居直られてしまうと、さすがの童貫も怯まざるをえなかった。もともと相手を気遣うがゆえの愛想尽かしだったのだから。 
 
 それからもうずっと、この三人の関係が続いていた。 
 
 
「………」 
  
 
 こんなことでいい筈がないと思いながらも、童貫には何もできない。
 
 仮に、二人のうちのどちらかを、童貫が選べば。
 それがどちらであるにしろ、選ばれなかった方は二度と童貫には触れない。怨恨を含まず―――含んでもそれを決して表に露出せず、きちんと身を引く。
  
 二人は互いに誓約し合っているらしい。
 
 何時殺し合いになっても不思議でないと、影で噂されるくらい互いに互いを憎悪し抜いている。そんな二人だが、しかし厳密に公私を分け、軍人としての必要上は見事に連携までこなす様子なので、剣に賭けた彼らの誓いが破られることは恐らくあるまい。 
 だから、せめて思い切ってどちらかを選んでしまえば、と思うのだが―――
 
 ……選べない。
 
 彼らは童貫自身以上に童貫の心に敏感で、口先だけで選んでみせても、本心、どちらかを選べるほどに彼らを愛していない童貫に気付いてしまう。
 
 己を卑下するつもりはないのだが、それでも童貫は、彼らの愛の対象となる自分という構図に違和感を拭えない。もっと幾らでも相応しい者がいるのにと、どうしても感じてしまう。選べば少なくとも片方を縛ることになってしまうと思うと、心が―――冷たく強ばっていく。
 
 結果、どうしても愛せず、それゆえに選べない。
 
 本心でもないのにこの台詞、お前が言わせているのかと敵意の矛先が選ばれた片方へと向けられるのを見せつけられれば、違うのだと、ただ頸を左右させるしかなかった。
 
 たとえ女として愛せずとも、どちらの男をも人として好ましく思う心に、微塵の偽りもない。 
 彼らに抱かれるという、この行為そのものについても嫌悪などしない。愉しめるならこんな肢体くらい幾らでも好きに扱ってくれていいと思うし、また、彼らが軍人として眩く輝く道をこのまま真っ直ぐ進んでくれることを、本当に、心底から望んでいるのだが……。 
 
 
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