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閑話休題。
北方楊家将、遼三将の関係のこと。
遼の三将って、つまり耶律休哥と斜軫と沙のことです。
北方楊家将の“三”なら耶律奚低なのかもしれませんが、彼はちょっと年上ですので、今回は同世代三名、ということで。
……三人、幼馴染の友達です。
休哥は“友達”と意識していないのですが、実質上は友達。
特に、斜軫は友達思い……というか、休哥思いです。
斜軫、沙のことも勿論友達だと思っていますがね。沙は心配しなくっても、一人でちゃんとしていますから。それに年上で、頼りにするというほどのことはなくても、こちらから“心配する”“気遣う”対象ではないような。
無意識の、甘え。
しかし、休哥の場合は……(自分では常識人のつもりの)斜軫からすれば、肝のつぶれるような無茶ばかり、自ら求めてやってますので。いッつも、ハラハラしどうしです。
やがて、軍人になって。太后に無茶なことばかり要求されて、それを断りもせずに、全て受け止めて。挙句、とうとう不可能な命令を拒否して、“軍令違反”の汚名を被せられて北辺へ追いやられて……。
それでも反論もせず、淡々と行動する休哥に、遂にぶち切れて。一度は斜軫、休哥と絶交してしまいます。
それぐらい、休哥のことを気遣っていました。
一方の休哥、友達とも思っていないので、斜軫のことを“心配”したりしません。
しかし、仮に斜軫が戦場ではなくて、例えば雪嵐のために、出先で遭難して生死不明、などという状況に陥ってしまったら。
心配したりは、しないのですが。不機嫌になったりも、しないのですが。
びみょーに、もともと周囲に対して突き放し気味の態度が、更にびみょーに、刺々(とげとげ)してきます。自分では何時も通りのつもりだし、周囲も普段が普段なのであまり気づかないのですが、びみょーに、変化。
そして沙は、そんな彼らの微妙な関係や心境を全部知った上で、苦笑しつつ、ちょっと年かさの身近な友人、として傍にいる感じです。特に何をするでもなく、見守っているような。
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