徒然種々
思いつくままに。
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えと、ようやく『望郷の道』上・下巻を読み上げました。
途中、雑誌すばるの影響で手が止まっていたりしたのですが、ようやく。
その、すばるの感想も含めて……。
最近、小説すばる連載の「楊令伝」、読むのがつらくて堪りません。
次々、次々、次々次々と人が死ぬ! 死んでしまう!
……いえ、これまでだって人は死んでいましたし、特に名も無き一兵卒など、水滸伝一巻からしていったいもう何人死んでいるんだ、という話になるのですが。
好きになった、もしくは特に好きではないにしろ、“貌”を持っていたキャラが死んでしまうと、どうも(汗。
―――あのキャラはまだ無事、でも今回これだけ死んでしまったのだから、次回はもしや……。
そう思うと、どうも(涙。
それでも続きが気になるので、結局は読まずにいられないのですがね。
とりあえず、今回は秦容が危く助かってくれたことを素直に喜ぶつもりでいますが。
そゆ中で。
あの『望郷の道』の明るさは正直救いでした!
渡世人稼業の家に婿入りした主人公(男)が、惚れて結ばれた相手のために頑張って稼業を興して、惚れた相手のために結局は全てを投げ捨てて台湾へ向かう。
そんな男を追って、惚れられていて惚れていた主人公(女)は、男の必死に守って残してくれた家を出て台湾へ。
それが、上巻でした。
互いが好きで好きでたまらない、その蜜のように濃密でありながら何処か微笑ましい雰囲気も、身体を張って渡世人一家を守っていく緊迫したその雰囲気も、ストーリーの流れも、面白かったです。
物語の魅力自体は、この上巻の方によりあったかな? と思います。
下巻では、台湾に渡った主人公たちが、台湾で新たな仲間たちと新しく会社を興して、そして何時か故郷へ帰ろうと奮闘する姿が描かれているのですが。
……上巻で提供されたキャラの魅力に惹かれて読んでいく、という側面無きにしもあらず、でした。
新興の主人公たちの会社をより大きな組織が汚い手を使って押しつぶそうとする、主人公たちは真っ向からそれと戦う。―――その戦いっぷり、小気味良かったですし。それはそれなりに面白かったのですが、上巻のときほどのパワーは感じられなかったような気がします。
ただ……、とても、幸せな話でした。
読むと、幸福になれる話。
心の励まされる話。―――主人公達が、揃って幸せになりますから。因果応報で、嫌な奴等がやっつけられて、またそれはそれで気持ちがいいのですが。それ以上に、主人公達が幸せになって、故郷にたどり着けたのが嬉しかった。
北方作品はとても面白いですが。
特に歴史物の場合、「夢、潰えたり」といった話が、多いような気がするのです。だから、大好きな主人公達がきちんと幸せになってくれるこの『望郷の道』、とっても良かったです!
……全ての北方作品はこの作品を書くためにあった、とかいう宣伝文句。
最初は、あれが引っかかっていました。
私の大好きな三国志も楊家将も血涙も水滸伝も楊令伝も、全部この本の前座だとでも? と思ってしまうと、不愉快な気もしてしまって。
読んでよかったと思います、『望郷の道』!
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