徒然種々
思いつくままに。
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以下、ネタバレ感想です。
楊令伝、完結。
……思ったより酷い結末にならなくて、ちょっとホッとしました。一年後に始まるという新連載も、読んでみたいという気になります。
正直、もう少し細やかで濃やかな人物の書き込みが欲しかったかなという気もします。最後、少し駆け足でしたね。
ですが、最後、余計な後書きもつけずにすぅっと終わってくれた終わり方、さっぱりしていて好きでした。―――楊令の最後は、ああであってくれて良かったと思います。
楊令は、最後まで戦では負けなかったですね。ただ、身近に潜んでいた刺客の……心底信頼し合っていた相手の毒に、倒された。
どうしたって楊令、この連載の最後に死ぬことになる、というのは覚悟していましたので、ああいう終わり方でむしろ少しホッとしました。ただ、毒に倒れる倒れ方が少し晁蓋殿に似ていて、否応無く“作られた”頭領であった楊令……という姿が浮き彫りにされていたようで、そこが少し気の毒、でもありました。
もちろん、梁山泊の頭領として生きた道は、誰に強制されたわけでもなく、楊令自身が選択したもの。
でも、実のところ楊令にはそれ以外の道を選ぶ余地がなかったのではないのか、と。そんな風に思うのです。
いい人生か悪い人生か、というなら、まあいい人生だったのだろうとは思うのですが!
最後、楊令は死んでしまったけれど、梁山泊が残ってくれて、凄く意外ではありましたが、良かったなと思います。
―――呉用センセ、がんばれ!
死に損ねた、とか言っていられる状況ではなくなっていますよ。次代頭領として相応しそうな秦容は残っていますが、楊令の場合と違ってすぐさま頭領になれる状況ではなさそうですからね。梁山泊の組織自体、外部(?)の人間や新世代を多く取り入れて、やや硬くなってきているようですし……。
呉用センセは、もうひと踏ん張りですね! ―――方臘戦のときとは違って、それほど悲愴感の無い生き残り、という気がします。悲愴、とか言っていられる状況じゃ、全然なさそうですもの! 呉用センセが死んだ時点で、かつての宋江晁蓋が一気に逝去したのと同様の感覚で、梁山泊の最後が来てしまいそうな!
それから。
大好きな作品について、あんまり嫌いだ嫌いだと云いたくないのですが。
戴宗を嫌いだったのと同じか、それ以上の嫌悪を込めて。
………阿骨打の息子ども、大ッ嫌いだ!! 今となっては、高毬より嫌い!!
簫珪材のことを忘れず、心の師と慕ってくれているのはいいのですがね。
今さら…今さらになって、梁山泊に奇襲をかけて、楊令を殺そうとして、大勢の梁山泊兵士と自軍兵士を殺した、今さらになって。阿骨打息子、身近なものを初めて戦で奪われた、その苦しみをこんなに苦しかったのかと感じる、だなんて。
――――ああもう! 輸送隊を襲った時点でぶち殺しておけば良かったのに、兄弟そろってッ!!
結局、最後の最後のところで梁山泊に致命的な一撃を送って来たのは青蓮寺だったわけですが。
彼らより、楊令と阿骨打の絆を、………その本当の重さも認識しないままぶった切ったように思える阿骨打の息子たちの方が大嫌いです。も、金軍自体、凄く嫌い。
私たちの世代が、幾ら戦争の惨さ恐ろしさを、説かれて、頭で必死に理解したところで。本当にそれを体験した人たちに較べて、どうしても体と心の理解が薄いと思われるのと同じで。
皇子様として扱われてきた息子たちが、皇子様になってしまうのは仕方のないことなのでしょうが………。
でも、大嫌い!
逆に、岳飛はやっぱり大好きですね。
新編では、岳飛が謀殺される代わりに名前でも変えて、梁山泊で生きてくれたらいいのに、と思いますよ。
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