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徒然種々
思いつくままに。

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拍手を…!!

 拍手を、どうもありがとうございます!!
 拍手、いただけると元気になります! ……元気になってだからどうだといえば、別に何がどうということもないのですが…でも、元気になります!!
 ありがとうございました!!
 
 
 折り返し以下で。
 下の記事の、連載の続きをしています!
 
 
 

  
 
 
  

 
「お断り…します!」
 
 楊令は歯を喰いしばって耐えた。
 剣先をしっかと豊美に向けたまま、大地を踏みしめ揺らがない。
 
「与えられた任務は、“味方の救援”。―――今、貴方こそ助けを必要とされていると、俺には見えます」
「ッ私のことなど―――」
 
 気にしている場合かッ、と。
 重ねて訴えようとする童貫の声を、
 
「俺は、貴方を助ける!」
 
 断固として、楊令は振り払った。
 腰を落とし、剣を己の牙として敵に向ける。
 
「ふ…ん?」
 
 それを見て、豊美も漸く認識を改めたようだった。あくまで引かない楊令に、ちょっと見直したような眼を向ける。
 とはいえ、
 
「…………」
 
 別にそれでも邪魔者を斬り捨て、童貫を引っさらっていく予定に変更を入れる気は全くないらしい。
 ただ、童貫の方へと微妙に気配りを向けていたのを、今はともかく全力で楊令に対そうという姿勢になった。
 
 ―――烈しい戦場の最中、此処だけ切り離したように、一対一の対決の静寂が立ち込め始める。
 
「く…!」
 
 いらだったのは、童貫だった。
 
「楊令! こんなことを、している場合ではない…!」
 
 
 梁山泊の危機ではないかッ… 
 
 そう思う。
 敵の手に囚われ、既に戦の遂行能力を奪われている指揮官一人に、他の指揮官がかかずらわっている場合ではないのだ。救出の何のと余計なことを考えている暇などない。
 
 童貫の部隊がまず到着し、続いて秦明の隊が。
 更に続々と救援が届くだろうことを思い、現在味方の士気は高く、敵のそれを遥かに凌駕している。それでもまだまだ油断のならない戦況なのだ。
 だいたい、多くの兵を倒されればひたすら農村を搾って徴兵すれば良い宋と、梁山泊は違う。補充の余地が少ない梁山泊は、今後のためにも出来る限り犠牲を少なくしなくてはならない。
 
 犠牲を少なくするには、日頃から調練に励むことが第一。
 そして、いざ戦場に至った時、優れた指揮官が的確な指揮をすることが欠かせない。
 
 ―――だからこそ、楊令が今考えるべきは、如何に犠牲少なく敵に勝利するかであるものを……っ!!
 
 
「……っ!!」
 
 童貫は、きつくくちを引き結んだ。
 腹を括る。
 
 鋭い視線を、乱戦の様相を呈し始めた戦場へと向けた。
 
 

 

 

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