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徒然種々
思いつくままに。

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小話の、続き。

 えと、まず。
 あの、拍手をどうもありがとうございます!!
 めったに拍手小話も更新しませんし、お礼を言う以外に特に芸もなり有様で。何だか拍手してくださる方に申し訳ないようなのですが。ですが、その、お礼の心、目いっぱい詰めています!
 
 どうも、ありがとうございます!!
 
 
 
 えぇーと、次に、その。
 折り返し以下から、女性版童貫様の話の続きを!
 

 
 まともに敵を討ち取るところまでは行き着かないが、自らの身に迫る刀槍をどうにか払い除ける程度のことは出来る―――童貫の周囲に護衛兵がついて、彼女の代わりに敵兵を打ち倒している。
 童貫自身はそれに眼もくれず、
 
「……ッ」
 
 右手の合図で騎馬隊を動かし、敵部隊の先手先手を打っていく。
 勢い良く突っこんでくる相手の矛先を交わし、背後に廻って叩き、もしくは横腹を突く―――宋の騎兵隊が散り散りとなって隊の態を為さなくなるまで、さほどの時は掛からなかった。
 
 
 ―――指揮能力自体は、至極優秀。
 
 個人としての戦闘能力が不足してはいるものの、しかしこれは、周囲に護衛兵を並べることで何とか補える。

 軍人としての童貫の抱える一番の問題は、やはり体力だろう。
 
 鍛えてもなかなか筋肉のつかない、かぼそい女の躰……逞しく屈強な梁山泊軍人のなかで、童貫は一人、“軍人”としては不足というしかない寡少な体力の主なのである。  
 もちろん、戦の最中には、微塵も体力不足ゆえの不安など窺わせはしない。
 繊弱な身体能力を、童貫は裏腹に並々ならず勁く烈しい精神力で補っていた。彼女自身、眼の前の戦闘に没頭し切ることで躰の覚える限界を抑えてしまっているのかもしれない。
 
 しかし、それでも不足は不足なのであり、限界は限界なのである。
 戦が終わると途端に、過剰な負荷を課された彼女の華奢な肢体は、実態に相応しい真率な悲鳴を上げ始めるようだった。
 
 
 
 
 ―――目下の戦闘が、梁山泊勝利のかたちで終結する。
 
「………」
 
 指揮を終えて陣に戻りながら、しかし童貫は軍馬の鞍から降りようともしない。
 騎乗したまま、その骨の浮いたほそい手頚に手綱を巻きつけ、それでさり気なく躰を支えている。―――貌色が、薄く蒼澄んでいた。
 
 同じく陣に戻っていた韓滔は、この光景に軽く眉を上げた。
 くちを引き結ぶ。
 
「……」
 
 他の兵士らは気づいてないようだ。畢勝が居れば当然気づいたのだろうが、分隊率いた彼は今、全体の被害を把握するために兵士らの間を飛び回っている。気づいたのは、だから―――韓滔だけのようだ。
 
 
 童貫は、どうも体力が尽き果て身動き取れない状態らしい。
 
 

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