徒然種々
思いつくままに。
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連載しております、話の続きです!
「ッ!!」
馬上から、落下した。
存分な高低差によって、人馬に踏み固められた大地は殴打の凶器となって童貫の肢体を痛めつける。―――縛られてろくに受身も取れぬままの態勢で、二度めの全身強打はきつかった。
「……ぁっ、う」
くらり、と世界が廻り、一瞬辺りが暗くなる。
歯を喰いしばり、眼を見開いてその衝撃に耐えたときには―――眼前に、巨大な馬の蹄が迫っていた。乗り手の、ハッとして息を飲む表情までが見て取れる。
もとより、交わす手立てなどない。
蹴られる場所が良ければ、せいぜい骨の数本もへし折られる程度で済むだろう。後はせいぜい、這いずってでも逃げればよい。
逆に、蹴られどころが悪ければ―――死。
二者択一の、賭けだ。
「―――――――――」
童貫は、勁く眼を見開いていた。
そのまま、“馬”の形をした自身の運命を最後の最後まできちんと見詰めているつもりだったのだが。
ばきぃッ!!
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