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徒然種々
思いつくままに。

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 押してくださってありがとうございます!
 何よりの心の糧です、ご馳走様でございます!!
 
 
 
 
 閑話休題。
 えと、これまで連載させていただいていた連作短篇の、最後です。
 女人童貫様を巡る四人の心模様。……女人童貫様は、普通の童貫様…所謂童貫元帥とは、自分なりに別のイメージだったりします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ※ Rです。
 ※ 相当に生々しいのではないかと思います。ご注意ください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 リ…ィン……
 
 涼しく、銀の鈴の幽かに顫(ふる)える音がする。
 何度聴いても何処までも可憐な、男の心を頓ぶるに慄わせる音だった。
 
「…………」
 
 リィン……、リィ…イィン………
 
 その鈴の音の源は、眼前にある娘の躰だった。
 褥に左右に披いて投げ出された白い脚の狭間―――その最奥から、美しく澄んだ銀鈴の響きが溢れ出す。
 
 細く、引き締まった肢体。
 すんなりとした柳腰が彼の動きに連れ、しなやかに、鞭のように鋭く撓う。
 
 終日を後宮の室で過ごし、脂粉の香りに埋もれる妃たちとは異なり、日中は多く―――時には夜を越して、外界で立ち働く。 
 その躰はほっそりとしているが、薄く筋肉が張りつめて、触れると他の女にはないしっかりとした手ごたえが返る。弾力のある躰だった。
 
 そのくせ、更に強く触れると―――抱きしめると、その硬さが腕のなかで幻の如く儚く溶けていく。
 
 骨がないかと思えるような、軽くやわらかな抱き心地だった。
 肌が溶けるようになめらかで、注ぐ力を何処までも何処までも深く、吸い込んでいく。
 
 リ…ィン……
 
 そして、その肢体……投げ出された白い脚の狭間から、鈴の音がする。雪の積もる音にも似て、静かな。冷たく凍えた現在(いま)の外気を、更に冷たく澄み渡らせる。
 先に挿れた銜珠―――網の目に一部を細工され、切片を含んだ銀製の宝珠が、内部の蠕動と上下させる彼の腰の動きに絡まり擦れ合って可憐に、涼やかに啼いていた。
 
 
 並の女に挿れても、何の役にも立たない。
 
 
 稀世の名器を持って生まれた女が、念入りに仕込まれて初めて鳴らし得る鈴の音だった。挿入した男に、限りなく深い愉悦を与える。
 
 ―――彼自身の手で、育てた珠だった。
 
 あまり、悦ぶことは教えなかった。
 抱いた男を、悦ばせるための肢体。憐々と、胎内で銜珠を鳴らす。
 
「……っ」
 
 こんなにも細く、華奢な躰のいったい何処に、と。
 額に汗して腰を突き動かしながら、時に彼がふと疑問を感じてしまうほど―――童貫はその身に深く、汲めども尽きせぬ豊潤な悦楽を溜めている。
 
 初花を摘み取り、そして自身の手で一から仕込んだ。
 
 彼がしかし、時にふと、空怖ろしさを覚えてしまうほどに――――
 
 
 
 
 
 ※ 童貫様にとっては、“初めてのひと”。

 

 
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