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徒然種々
思いつくままに。

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にょた。

 
 女版童貫様と、女版呉用センセ。
 「onion plus」のsaki 様の設定をお借りしまして。
 折り返し以下で、また新しいものをUPしました!
 
 
 
 
 
 
 


 
 夢のように…、まるで幻のように美しい。
 
 その女(ひと)を楊令が初めて見たのは、李(すもも)の花が、梁山湖の水面へはらはらと淡い花びらを散らす季節(ころ)だった。
 
 此方を振り返って、何か少し不思議そうに見つめてくる。
 その眸は怖いくらい純粋に黒くて、何処までも深く澄み渡っていた。
 
「……ッ」
 
 小舟に揺られて、湖を渡っていく。
 そのひとを、十歳の楊令はただ息を呑んで見守っていた。
 
 うつくしい、ひと。
 
 遠ざかっていく小舟を見送るうち、不意に涙が零れた。
 甘く切なく、胸の烈しくうち慄えて、引き搾れるように溢れ出す愛しみ(かなしみ)の涙だった。
 
 
 
 このひとを、失いたくない―――
 
 
 
 訳も分からず、幼いままに流した。
 自身の涙の理由(おもい)を、楊令が識ったのは―――彼が初めて、梁山泊の軍人として剣を取った日のことだった。
 
 
 
 
 
 ※ ちなみに、初恋ではないそうです。←ですよね、saki 様v
 ※ 楊令の初恋は呉用センセ(女)。
 ※ でも、残念ながらセンセには晁蓋殿がいますからね!
 
 ※ 楊令と童貫様は、所謂“運命の相手”という気分。
 ※ 互いに何事もなく出逢っていたら、ひとめで惹かれあってもう離れられないかけがえのなき唯一絶対無二のひと、来世までも共に…という風になるような。
 ※ 残念ながら、何事もなく出会えなかった訳ですが。
 
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