徒然種々
思いつくままに。
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拍手を、たくさんいただきました!
またしてもたくさんいただけて、凄く幸せにならせていただきました!
ありがとうございました!
添えていただいたメッセージのレスは、後日改めて!
本当に、ありがとうございましたぁッ!!
閑話休題。
あの、SSA研究会さまからお借りしてきたイメージでの、連載。
その、続きです!
カサッ、
「…っ?」
幽かに、空気が揺れる。―――休哥は、気を凝らした。
大音響は、その直後。
地響きを立てて、巨大な黒い影が駆け込んでくる。
「っ!!」
休哥は無言のまま、宙に跳んでいた。片手に握った木槍を、叩きつける。
首筋の、急所。
貫いた。
倒れる、若い雄猪。
数日前に通り道を見つけて、狩ってやろうと今日はまだ暗いうちから待ち伏せていたのだ。
「…………」
ふわりと、猪の作った獣道に降り立つ。
そうしながら、休哥は慎重に倒れた猪の様子を窺った。―――血抜きのためにも今、完全に殺してしまう気は無かったが、手負いで歯向かってくる野獣の恐ろしさは重々承知している。
彼の狩りは、常に一対一。
罠などを仕掛けることもなかった。相手の命を貰って、己の命を生かす―――そのための、礼儀だと思っていた。
それで逆に自分が殺されたとしても、それはそれだと休哥は思っている。他の命によって生かされてきた己の命を、今度は返すというだけのことなのだ。
山中で果てる命は鳥獣や虫たちの腹を満たし、やがて土に吸われて緑を肥やすことだろう。その緑は、何時かまた別の命を養うだろう。
命は、巡る。
いったんの宿りを離れてその循環に帰ることは、決して厭わしいことではない。―――別に、好き好んで死のうとも思わないが。
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