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徒然種々
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さっそく。

 連載しておりました現パロ楊業×休哥話の、ラストです!
 本当に、最後のまとめという感じになったのですが(苦笑。
 こんな風なんだ、と読んでいただければありがたいです(汗。
 
 
 えと、この借用させていただいた設定の、設定元であられる「onion plus」のsaki 様、ご病気だった(!!)そうなのですが、嬉しいことに、快復の方向へ向かわれている最中とのこと!
 早くお元気になってくださるよう、お祈りしておこうと思います! ……無信心者で、何方に祈ればいいものやら心宛が全くないのですが、とりあえず願いをかなえてくださる何方かに(汗。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ―――その後、すぐに休哥は眠り始める。
 
 きゅっと小さく身を丸めて、シーツに潜り込んで。
 眠る出来立ての情人の、枕元に零れた白い髪を楊業は軽く指先で梳いてやった。
 
 触れる額は少し熱く、発熱しているらしいと分かったが。
 しかし、先ほどよりは顔色もいい。
 
 ―――先刻の休哥は、酷い貌をしていた。
 
 泣き腫らして、兎のように真っ赤になった眸。
 眼下には薄く隈が浮き、顔面蒼白。唇までまっ白で、貧血で今にも倒れる寸前といったところ。がちがちに強ばった肢体は小さく震えていて……
 
 ほとんど好戦的に引き締まり、勁く燃え上がっていた心身が行為の終了ゆえに安堵で和らぎ、それで却って、初体験の衝撃がダイレクトに響いてきている。 
 
 今は手放すべきではないと、思えた。
 いや、何も抱かれて今さら怖気づいた休哥が逃げ出す、と思っていた訳ではない。
 初めて抱かれた衝撃は心身に相当きつかったようだが、それでも休哥は自分の望みに対し自分で折り合いのつけられない弱さは持っていない。じきにきちんと必要なことを飲み込んで、平然として楊業の前に立つのだろうと分かっていた。
 
 しかし、とてもではないが、一人で帰せる状態ではなかったのだ。
 よからぬ輩がいかにも良からぬ手出しをしてきそうな……はっきり言ってしまえば、性的な犯罪を誘発しそうな姿だと感じた。  
 
 かといって、楊業は別に休哥自身の身を気遣った訳でもない。いや多少はその心配もしないではなかったが、しかしどちらかというと、仮に襲われた場合、今夜ばかりは手加減の余裕もなく反撃するだろう休哥を思い、襲った犯人の身の安全の方が案じられたのである。
 ……弱った相手に付け込む犯罪者など骨や関節の数本数箇所くらい、砕かれへし折られて然るべきと彼自身は思うが、しかし現行の法律上、やり過ぎれば休哥の過剰防衛になってしまうのだ。
 
 結果、今は今夜は帰すべきではないと結論した。
 
 
 
 翌朝の朝食は、フレンチトーストだった。
 シロップなどという洒落たものはないので、外側にはたっぷりと砂糖がまぶしてある。
 
 思い切り、甘い。
 齧ると、くちが白砂糖でじゃりじゃりする。
 
 俺は子供ではない、と。
 今度はしっかり文句を言いながら、しかし休哥は残さずそれを平らげた。
 
 
 
 
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